「VINOKA」の成り立ち・想い

VINOKA(ヴィノカ)という名前に込めた想い
私がおつまみクッキーを作り始めたきっかけは、実は「スパイスカレーが好きすぎたこと」でした。
(※このきっかけについては、プロフィールに詳しく書いています)
スパイスの奥深さに惹かれ、やがて「スパイスを活かした焼菓子専門店」として活動をスタート。
スパイスは料理との相性が高く、その派生として「塩味や旨味のあるクッキー」を作るようになりました。
また、企業様からOEMのクッキー缶開発をご依頼いただいたことも大きな転機となり、試作を繰り返す中で商品としての形が固まっていきました。
これが、のちに「おつまみクッキー」と呼ぶことになる商品たちの始まりです。
当初はご来店くださるお客様に「お酒に合うクッキー」として提案していましたが、
心のどこかで“軸の弱さ”を感じていました。
「ビールにも日本酒にも合います」と言えば便利な言葉ではありますが、
それは結局「何に合わせるのが正解なのか」をお客様に委ねてしまうこと。
「なんでも合う」という言葉は、逆に「何にも当てはまらない」と同じなのでは、と気づいたのがきっかけです。
私自身が本当に惹かれているお酒が特にワイン でした。
地元・柏原市は古くからワイン造りが盛んな土地。
さらに結婚式場で勤めていた頃には、
料理人やソムリエと共に仕事をする機会が多く、
フレンチのコース料理とワインのペアリングに触れる中で、試飲を通じてその世界の面白さに強く惹かれていきました。
ワインは香りと余韻を楽しむ飲み物であり、
私がスパイス菓子に込めてきたテーマと自然に重なったのです。
そこで決意しました。
これまで「おつまみクッキー」と呼んできたものに 「VINOKA」という名前を与え、ワインに寄り添う焼菓子ブランドとして育てていこう と。
このお店を立ち上げた時から想いはありましたが、
まずはスモールスタートで市場の反応を見ていたため、公には伝えてこなかった経緯があります。
VINOKAという名前
VINOKAは、ラテン語で「ワイン」を意味する VINO と、
日本語の「香(香り)」「菓(お菓子)」「花(華やぎ)」を重ねた KA を組み合わせた造語です。
響きは「Vi-no-ka」の3音節。
発音しやすく耳に残りやすい。ラテン語由来の洗練と、日本語のやわらかさをあわせ持っています。
ひと粒のクッキーから立ち上がる香りと余韻が、
まるでワインのグラスを傾けるように心をほどいてくれる――
そんな大人の時間に寄り添う存在でありたいという願いを込めました。
VINOKAのこれから
VINOKAは、単なる「甘いクッキー」ではありません。
“ワインとともに楽しむ小さな料理”として設計しています。
現在は、前菜からデザートまでをイメージした コース仕立ての8種クッキー「VINOKA petit four sec」 をテスト販売しています。
それぞれのクッキーが白ワイン・赤ワイン・ロゼ・デザートワインに寄り添うように構成されており、
ひと粒ずつ順番に味わうことで、まるでフレンチやイタリアンのコースを辿るような体験を楽しんでいただけます。
一方で、これまで販売してきた単品のクッキーもVINOKAの一部です。
「VINOKA single series」として、ポルチーニやサフランなど、素材ごとの個性を味わえる商品たちとして展開していきます。
まとめ
「おつまみクッキー」と呼んでいた頃から大切にしてきたこと。
それは “お酒と一緒に楽しむ大人のおやつ” という提案です。
ただ「なんでも合う」と言うのではなく、
私は「ワインに寄り添う」という一本の軸を立てました。
VINOKAという名前は、
その決意と私自身の物語を形にしたものです。
これからは「ワインと焼き菓子」という新しい文化を、皆さまと一緒に育てていければと思います。
VINOKAは、
“ワインと焼き菓子”というカテゴリーを切り拓く存在でありたいと考えています。